熊本県林業大学校の皆さんが戸馳島へ!鳥獣被害対策の現場から学ぶ1日

林業を1年間みっちり学ぶ、熊本県林業大学校。

県北・県南から23名の学生さんが、熊本県宇城市三角町の戸馳島に研修にいらっしゃいました!18歳から40代まで、幅広い年代の学生の皆さんと一緒に、いろいろな場所を回りました。

林業を志す方は、身近に林業関係者がいたり、林業に関わる仕事に縁があった方が多いそうです。

そして、これから林業に携わっていく上で、避けて通れないのが野生鳥獣との関わりや鳥獣被害の問題。

ということで、座学を終えた後は現地研修へ!

目次

まずは罠のショールームへ

最初に向かったのは、罠のショールームとなっている、ソラシドエコファームです。

栗の木もずいぶん大きくなり、葉っぱを茂らせ、秋らしい様子になっていました。

イガイガもできていますが、栗の実はまだこれから。「きっと来年は食べられるよ」と、たっちゃん。楽しみですねー!

おいしい栗ができるということは、ここもちゃんと守っていかねばならない、ということです。

盛り上がったのは電気柵でした。

皆さん、なんとも勇敢で、電気柵の電線に触れて、電気の刺激を体感しておられました・・・!!!中には裸足になって触る方まで!

若い・・・!笑

ちなみに、電気柵は電気がずーっと流れているわけではありません。

短い電気のパルスが、一定の間隔で流れる仕組みになっています。

びーーーーっと流れ続けるのではなく、ぴっ、ぴっ、ぴっ、という感じです。

ただし、安全な仕組みがあるからといって、むやみに触れていいものではありません。

特に、適切な安全装置のない電気柵は危険ですので、絶対に触らないでくださいね!

そんなことも学びながら、わいわいと研修は進みました。

大きく育った早生桐にも興味津々

大きくなった早生桐についても、いろいろと質問がありました。

成長が早い分、幹の材質・・・

枝が横に広がるなら、道路際には植えないほうがいいのでは?

などなど。

さすが、林業を学んでいる皆さん!

見るところ、気になるところが違いますね。

こちらも、なるほどなぁと思いながら、一緒に考える時間になりました。

減容化施設も見学しました!

続いて、減容化施設へ。

鳥獣被害対策は、イノシシやシカを捕獲して終わり、ではありません。

実は、捕獲した後の処理が大きな課題なのです。

ジビエとしてお肉を活用できればいいのですが、イノシシの場合、捕獲数の1割〜2割弱がジビエとして活用できます。さらに1個体からお肉として利用できるのは、多くても全体の3割ほど。

内臓や骨などの残りの部分は、適切に処理しなければなりません。

これまでは山に埋めることもありましたが、臭いの問題や、ほかの動物に掘り返されることもあります。

地域の方からは「イノシシを捕ってほしい」と言われる一方で、「近くには埋めないでほしい」という声も。

捕獲する側としては、なかなか難しい問題です。

イノPでは、休眠預金を活用した事業を通じて、捕獲した個体を適切に処理するための設備や仕組みづくりにも取り組んでいます。

捕獲するだけでなく、その後どうするのか。

そして、どうすれば無理なく続けていけるのか。

鳥獣被害対策を続けていくためには、こうしたところまで考えていく必要があるのです。

林業に携わる皆さんにも、ぜひ知っておいてほしい現場の課題です。

箱罠、くくり罠についても学びました

実際の罠も見に行きました!箱罠とくくり罠を見てもらいました。

箱罠にはどんな役割があるのか。仕掛けによって何が違うのか。

そんなことを、現場を見ながらお話ししました。

そして、くくり罠についても。

くくり罠は、まさに駆け引き。イノシシは同じ場所にずっといるわけではなく、自分の行動範囲をぐるーっと回っています。たっちゃんの経験から考えると、その一巡がおよそ20日から1か月くらいというイメージ。

今日いなかったからといって、もう来ないわけではありません。

獣道を見ながら、どこを通るのか、どんなふうに動いているのか。

相手の行動を読み、じっくり見極めていくことが大切です。

そして、くくり罠で忘れてはいけないのが安全面。

捕獲されたイノシシは、ぐるぐると回ったり、突進してきたり、噛みつこうとしたりすることもあります。

捕まえたから安心、ではなく、むしろ捕獲した後こそ十分な注意と準備が必要です。

林業の現場では、こうしたくくり罠に関わる機会は多いかもしれません。

山を知ること、動物の動きを知ること、そして自分たちの安全を守ること。

林業と鳥獣被害対策には、つながる部分がたくさんあるのです。

最後はジビエファームへ!

最後に向かったのは、ジビエファーム。

現在は稼働する時期を限定していますが、捕獲した個体をどのような流れで解体・処理していくのか、ジビエならではの工程などをご紹介しました。

林業大学校の学生の中には、解体施設で働いていたという方も!
畜産の現場とジビエの現場、その違いについても考えていらっしゃったようです。解体施設を運営する難しさをご理解いただけたようです。

林業で「稼ぐ」ということ

今回、たっちゃんが学生の皆さんに伝えていたことのひとつが、「稼ぐ」という視点です。

林業を仕事にしていく。鳥獣被害対策の面からも、お小遣い稼ぎ兼ねて捕獲をするのもありです。そうやってちゃんと稼いでいく。

それは、とても大事なことだと思います。

たっちゃんも、いろんなアイデアや工夫で、それができるんだという話をしていました。

せっかく林業の道に進むのだから、いろんな可能性を見つけてほしい。
そんな思いもあったのだと思います。

最後には、学生のリーダーさんからも、そのお話についてお礼の言葉をいただきました。

ということで、みっちり学んだ1日。

皆さん、お疲れ様でしたー!

これから進んでいく林業の道の先で、またご縁があるかもしれません。

そのときが楽しみです!

さて、秋になり、イノPも慌ただしさが増してきました。

イノシシの動きも増える季節です。

山に入る方も、農作業をされる方も、事故などにはくれぐれもお気をつけくださいね!

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