福岡大学で「地域課題×ビジネス」を考える特別授業

イノP応援団 フォトライターの髙木あゆみです。
鳥獣害対策の現場で見て感じたことを、写真とともにレポートします。

この日は、福岡大学経済学部の1年生のみなさんに向けて授業を行いました。

目次

ビジネスを学ぶ学生さんに向けて

産業戦略という視点から、ビジネスや起業について学び始めたばかりの学生のみなさんです。

この授業は、イノP /農家ハンターと長くお付き合いのある「モリケン」こと森永健太郎さんからのお誘いで実現しました。モリケンさんは福岡大学で外部講師をされています。

授業の冒頭では、「ビジネスには2つの入口がある」という話から始まりました。

①ニーズがある……誰かの「困った」があること
例えば、宿が取れないという困りごとを解決するための民泊サービスAirbnb。

②シーズがある……できることや資源があること
例えば、フリマアプリのメルカリなど。

そんなお話からスタートした授業。どんな展開になるのだろうと、私もわくわくしました。

鳥獣害対策は「マイナスをゼロにする」地域課題解決の仕事

稲葉たっちゃんの話

「イノシシやシカを見たことがある人?」

という質問に、半分くらいの学生さんが手を挙げました。

さらに、「イノシシと車でぶつかったことがある人?」という問いには、2名が手を挙げていました。

たっちゃんは、鳥獣害対策について「マイナスをゼロにする活動」だと話します。

対策の目的は、畑を守り、収穫量を守ること。頑張ったからといって、収穫が増えるわけではありません。それでも農業を続ける以上、野生動物対策をセットで考えなければならない時代になってきました。

しかし、イノシシという共通の課題があるからこそ、人が集まり、話し合いが生まれます。

「どうやって対策しようか」と知恵を出し合うこと自体が、地域のコミュニケーションになっている――。

イノPは、そんな場面を何度も見てきました。

イノシシ被害をきっかけに、「これから地域でどう対策していくのか」「どんな町にしていきたいのか」を話し合い、地域が一つになっていく。

その姿を見て、

「これは単にマイナスをゼロにするだけではない。地域にプラスの価値を生み出している」

という確信に変わっていきました。

ソーシャルビジネスの現実と7年間の赤字

ビジネスを学ぶ学生のみなさんに、オープンに話したのは

「農家ハンターは7年間赤字でした。」

「害を宝にしていく」という志を持って活動してきましたが、すべてが手探り。先人もいませんでした。

ようやく最近になって黒字化してきたところです。

「どうして踏ん張り続けられたのですか?」と、驚きの声が上がりました。

たっちゃんはこう話します。

「地域課題をビジネスの力で解決しようというソーシャルベンチャーが生き残るのはとても難しい。鳥獣害問題を地域主体で解決する伴走支援をする人は他にいない。先人がいないから、行政に理解してもらうことも難しかった。でも今、ようやく認められてきた。これからもっとおもしろくなると思う。」

他にも
「最近は、野生動物といえばクマのニュースばかりだったので、こんな活動があることを知れてよかった」
という感想も聞かれました。

地域課題を掛け算で解決するという発想

これまでイノPの活動を近くで見てこられたモリケンさんは、

「困りごとを何かと掛け合わせていく。一つのことでドンと成功するのではなく、掛け算で組み立てていく。」

というビジネスの考え方を学生さんに伝えていました。

そしてパソコンやスマホで調べながら話を聞くことも話されており、当然ながら時代の変化を感じておりました。

WebやAIを上手に使いながら、スピーディな学びを展開してらっしゃいます。

授業が終わると、熱い眼差しをした学生さんが、たっちゃんのもとへ話をしに来ました。

「自分のやりたいことに挑戦する勇気をもらった。」
「実際の現場を見てみたい。」

そんな声もあり、これから福大の学生さんが戸馳を訪れる日が来るかもしれません。

こうして、一人ひとりの学生さんとの出会いを大切にするところも、私がイノPを見ていて大好きなところです。

誰のことも大切にしている。その姿勢が、多くの人の心を動かしているのだと思います。

循環型社会を目指すJEPLAN創業者・岩元美智彦さんの話

この日の授業には、もう一人、特別な方が参加されていました。

日本環境設計株式会社(現・JEPLAN)創業者の岩元美智彦さんです。

東京オリンピックの金メダルが、小型家電のリサイクルによってつくられたことをご存じでしょうか。

その取り組みを手掛けたのが岩元さんの会社です。

戦争や紛争の原因にもなる資源をリサイクルし、争わなくてもいい世界をつくる。

そんなビジョンは、本当に実現しそうで、私もわくわくしました。

今は、ゴミからダイヤモンドをつくることにも挑戦されているそうです。

「炭素的には可能なんです。」

そうさらりと話される岩元さんのお話に、その場にいたみんなが引き込まれていました。

最後は、岩元さんが提唱する「地球防衛軍」のポーズと、イノPのポーズ!

モリケンさん、学生のみなさん、ありがとうございました!
福大すっばらしい!将来有望!

バックトゥザ・フューチャーのあの車を所有している岩元さんのエネルギーなのか、
写真になんだか未来や過去に行きそうな稲妻が走っています笑

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